近年、物流倉庫や生産工場における人材不足により、搬送作業や組立作業の無人自動化が課題となっています。そのため、正確な高速搬送やロボットを搭載した台車の移動で、無人搬送台車等の採用が増えています。また、無人搬送台車の性能は、より自在で正確な動きが求められています。従来、自在車輪としてメカナムホイール等が採用されていますが、ホイールと床との滑りや小径コロにより、正確な移動や段差乗り越えができない場合がありました。そこで、ほとんど滑りがなく、なめらかに駆動力を伝達できる、Ｈｏｎｄａ独自機構※1 である全方位駆動システムを、樹脂化等により生産性向上と軽量化をはかり、商品化を達成しました。今後、バリエーションの拡充をはかり、市場のニーズに応えていきます。

※1）全方位駆動車輪機構（Ｈｏｎｄａ Ｏｍｎｉ Ｔｒａｃｔｉｏｎ Ｄｒｉｖｅ Ｓｙｓｔｅｍ）は、日本電産シンポがＨｏｎｄａより独自技術の特許実施許諾を受け、２社で量産に向けて共同開発した商品です。